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第788回 大規模修繕工事ってどのくらいの費用が掛かるの?

  三井健太の「住みたいマンション」はこちらに移動しました。 引き続きご愛読をお願い申し上げます。 ◆ ◆ ◆ ご承知のように、マンションは老朽化に伴い、大規模な修繕工事が周期的に行われています。概ね 12 ~ 15 年周期ですが、築 40 年のマンションが過去 3 回実施したかは定かではありません。   古いマンションの中には、過去一度も修繕したことがないという例も僅かながらあるようです。しかし、最近は大規模修繕の意義について理解が深まり、合意形成ができやすい環境になっているようです。   マンションは、簡単に建て替えることができないので、可能な限り長持ちさせなければなりません。そのためには、日常の管理もさることながら、大規模な修繕を実施することが不可欠です。   ●大規模修繕の費用は? 大規模な修繕とは、雨漏りが生じないように「屋上の防水」、「外壁の塗装や亀裂の補修」、「外廊下とバルコニーの床の補修」をすること、給水・排水が滞ることのないようにパイプの洗浄と交換、命の危険に係る「エレベーターの交換」、「駐車機械の交換」といったものを指します。   これらの工事に要する費用は、言うまでもなくオーナーによる積立金を充当することになります。個人住宅(一戸建て)は自分の都合で、やりたいときにやればいいですが、集合住宅の場合は合意形成に手間取るので、計画的に実施することが必須です。   大規模修繕の場合は費用も多額なので、必要なときに徴収する形では足並みが揃わず、合意形成は時間もかかり、ます。 そこで、計画的に積み立てておくことが必須となっています。   分譲マンションの黎明期には、どのくらい積み立てればよいかのガイドラインもなく、適当に金額を決めて積立をしていました。管理費の 10 ~ 20 %相当額(月額 1000 円か 2000 円)という時代が長く続いていたのです。    国土交通省)は、 2017 年5~7月、修繕工事の内容や費用などに関し、工事の実績が多いとみられる建築事務所や設計コンサルタントにアンケートを実施。回答が得られた944事例を分析しました。    それによると、大規模な修繕は1回目が築13~16年前後に行われ、 1戸あたりの平均は100万円。2回目は築26~33年前後で同97万9